自分の「なぜ」を知れば道が見える

 多くの方法論の本を読んでも、有名な経営者や金持ちのやり方を学んできても、自分のやり方や方法がわからない。これは当然のことで、薬ひとつにしても、その人の体質に合わない場合がある。他人のやり方が自分に合わないのは不思議なことではない。
問題はまず、自分の「なぜ」がちっともわかっていないということにある。自分がなぜそれをやりたいのか、なぜそれを望むのか、なぜそうなりたいのか、なぜその道を行きたいのか、ということについて深く考えてないし、しっかりつかんでいないからだ。
その自分の「なぜ」さえはっきりつかめていれば、あとはもう簡単だどのようにやるのかなんてすぐにわかってくる。わざわざ他人の真似をして時間をつぶすこともない。もう自分の目で自分の道がはっきりと見えているのだから、あとは歩いていけばいいだけになる。

『偶像の黄昏』

ニーチェ,フリードリヒ(2015)『超訳ニーチェの言葉 エッセンシャル版』(白鳥春彦訳) ディスカヴァー・トゥエンティワン.